てぃーだブログ › シュリーマンの 「まちづくり・ひとづくり・ものづくり」ブログ・・・ › キャリア教育・就職支援・人材育成 › 何とかしよう沖縄経済 「約束を守る」 が第一歩

何とかしよう沖縄経済 「約束を守る」 が第一歩

2009年11月28日

<2008年10月19日 琉球新報朝刊 「論壇」に掲載されましたものをブログにアップしました>

先日、日経新聞沖縄印刷開始記念シンポジウムに足を運びました。普段は新聞・雑誌・テレビでしか会うことのない著名な方々のお話しはとても刺激的で、沖縄のことに愛情を持って捉えながら厳しくも優しい多くのエールを送っていただきました。その壇上、沖縄ツーリストの東良和社長のコメントはとても印象的でした。当社では9時~5時のビジネスタイムは「なんくるないさー」ではなく「ちゃーがらすん」という気持ちでやっている。これはとても大切なことであると感じます。

「なんくるないさー」の本来の意味は「人事を尽くして天命を待つ」に近いのですが、のんびりという沖縄のイメージとその言葉の響きから「なんとかなるさ」と県外の方だけでなく沖縄のワカモノにも理解されているようで、言わば現実逃避・問題の先送りといった感があるのは否めません。

私は過去3年にわたり沖縄の学生・求職者のインターンシップを企画し「約束を守る大切さ」を徹底して伝えてまいりました。様々な「気づき」の中から「約束を守る大切さ」を理解し態度を改めるものも多いのですが、残念ながら未だ直らずというものもいます。

私が考える守るべき約束の中には 「時間」 「期限」 「品質」 という3つがあり、時間や期限は言わずもがなですが観光立県を標榜する沖縄県としては是非とも 「サービスの品質を守る」 ということを一緒に考えていきたいと思います。

価値=品質÷価格という公式があり、サービスマネジメントを確立したカール・アルブレヒトはサービスの価値として 「基本価値」 「期待価値」 「願望価値」 「予想外価値」 の4つの段階があると提唱しています。

沖縄の県民性としてホスピタリティが高いということが言われていますが、それがアダとなって 「基本価値」 「期待価値」 という基本(=サービスの品質)もそこそこに応用である 「願望価値」 「予想外価値」 をクローズアップし過ぎているような気がしてなりません。

「サービスの品質を守る」 という基本が出来てこそ生きてくるホスピタリティであって、基本もなく応用ばかりでは沖縄観光はいつまで経ってもブームに甘んじブランド(=代替不可能なもの)には成長しないのではないかと考えます。

「約束を守る大切さ」 を小さいころからきちんと教える。このことは沖縄の経済力を高める上で地道ではありますが確実な一歩になるのではないでしょうか。






同じカテゴリー(キャリア教育・就職支援・人材育成)の記事
Posted by 白井 旬 at 2009年11月28日 15:55Comments(0)キャリア教育・就職支援・人材育成
[公開]
[非公開]
※管理人のみ管理画面から確認することができます。
[公開]
[公開]
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。