てぃーだブログ › シュリーマンの 「まちづくり・ひとづくり・ものづくり」ブログ・・・ › シューカツ(就活)について考える › シューカツ(就活)について考える<その24>

シューカツ(就活)について考える<その24>

2011年01月06日

来週1月13日(木)に開催される<Qナビ2012>の会場で「就職スクール」の講師として「明日に繋がる合同企業説明会の歩き方10ヶ条(10:00~10:50)」「シューカツ(就活)を人生のピークにしないための50分(14:00~14:50)」というタイトルで2回講演を行う予定ですので準備を進めていたところ、グッドタイミングなのかバッドタイミングなのか、本日の夕刊フジ(産経新聞系列)に下記のような記事が掲載されていました。

「2010年度に入社した新入社員の多くが、入社半年の間に仕事に対するモチベーションを下げ、50%以上が辞職を意識しながら働いている」

入社半年で「仕事に対するモチベーションが高い」と「やや高い」を合わせた回答が47.8%しかなく、「退職が頭をチラつく」との回答が51.7%もあるのは、かなり不安な数字です。同記事の調査対象数が155人とやや少ないのが気がかりではありますが、沖縄県の2008年度の調査において、入社3年以内の離職率が、大学卒業-48.8%(全国平均-35.6%)、高校卒業―63.4%(全国平均-57.3%)となっていることから言っても、ほぼ実態に近い数値が出ているのではないでしょうか?

一昔前に比べ、自分のことをオープンに回答する風潮がありますので、単純に15年前の自分たちと比較はできませんが、この数字だけで判断すると、個人の<キャリア>においても、企業にとっての<成長性>においても、社会全体の<安定性>においても非常事態に陥っているのではないか?と考えるのが懸命であり、また2010年7月28日のブログ「大学生の中退は年間5万人。を考える」とも関連する事項であることから、行政の施策に頼ってばかりや一朝一夕で改善できるような簡単な問題ではないと考えます。

だからこそ、ハチドリのクリンキンディの話のように「私は、私にできることをしているだけ・・・」という考えを持った多くのひとりひとりの行動の積み重ねが、大切になってくるのではないでしょうか?

2011年01月13日(木)に沖縄コンベンションセンターで、私の話を聞く学生は多くても200名でしょうし、ひょっとすると100名にも満たないかもしれません。それでも、目の前にいる学生ひとりひとりに、<キャリア>や<就職活動>について真剣に伝えていきたいと思っています。

--------------------------------------------------------------------------------------

夕刊フジ -2011年01月05日(水) <記事転載>
就職氷河期なのに…新入社員半数以上が「退職検討中」のワケ
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110105/dms1101051612016-n1.htm 

ここ数年、「就職氷河期」が続いているのはご存じの通りだが、その厳しい競争を勝ち抜いた新入社員の半数以上が、すでに退職を考えながら仕事しているという驚きの調査結果が出た。一体、どういうことなのか。

《2010年度に入社した新入社員の多くが、入社半年の間に仕事に対するモチベーションを下げ、50%以上が辞職を意識しながら働いている》

人材育成コンサルタント会社シェイク(東京・目黒)がまとめた「10年度入社社会人の意識調査」で、就職氷河期“勝ち組”の意外な「意識」が明らかになった。

従業員規模200人以上の企業に勤務する入社1年目の正社員155人を対象に実施し、仕事に対するモチベーションが「高い」と「やや高い」を合わせた回答は昨年比7・1ポイント減の47・8%。対して、「退職が頭をチラつく」との回答は51・7%と過半数を占めた。難関を突破しながら、新入社員たちはすでに退職を意識し始めているというのだ。

「彼らは『青い鳥症候群』ですね」と語るのは、大学生向け就職対策ゼミを主宰する経済ジャーナリストの阪東恭一氏。

「厳しい就職戦線で、第一志望の会社に入れる学生はごくわずか。それ以外の大半の新入社員たちは常に『自分にふさわしい職場はここじゃない。もっと自分に合った場所がある』との思いにさいなまれています。常に青い鳥を探している状態なのでしょう。だから、職場で辛いことがあると踏ん張りがきかない。同僚との競争のプレッシャーにも耐えられない傾向があります」

実際、就職ランキングで毎年上位に食い込む超大手企業でさえ、「最初の半年で約400人中80人弱が退職、もしくは退職の意思表示をした」(人事担当者)という。ただ、その動機は「希望の部署ではない」「営業ノルマが厳しい」といったもので、理由自体は10年前と変わらない。それでも、100社以上受けてどこにも就職できなかった学生やその親たちからすれば、ぜいたく過ぎる理由に思える。

一方で、新入社員を巧妙に退職に追い込む「新卒切り」が退職に拍車をかけているとの指摘もある。

「(昨年)4月以降、新卒切りに対する相談は毎月10件程度と過去最高のペースで増え続けている」と語るのはNPO法人労働相談センター(東京)の須田光照相談員。

「買い手市場をいいことに大量採用したものの、業績悪化で一部の企業は新卒切りに走っています。従順で実績が出ていない新入社員をターゲットに、過度な業務の押しつけや嫌がらせで退職に追い込むのです。それが新入社員の異常な退職志向につながっている可能性もあります」

一難去ってまた一難というわけか。いずれにしても、日本は歴史上まれに見る“働きにくい時代”になったようだ。

--------------------------------------------------------------------------------------


シューカツ(就活)について考える<その24>



<関連ブログ>

・人生におけるVSOP(2010年02月23日)

・ワーキングプアについて(2010年07月15日)

・大学生の中退は年間約5万人。を考える。(2010年07月28日)

・天職を得たりて思うこと・・・(2010年09月15日)

・就職スクールに登壇します!(2010年12月11日)






同じカテゴリー(シューカツ(就活)について考える)の記事
Posted by 白井 旬 at 2011年01月06日 05:55Comments(1)シューカツ(就活)について考える
この記事へのコメント
本当に贅沢だなって思います。働かないと・・時間がもったいない少しのお金でも生活するのに役立つし、税金も納められるし
と思いますが、そこで、精神科医・医学博士の斎藤茂太さん著の「気持上手は幸せ上手」の本の中から、「仕事を頑張っている割には一向に業績が上がらない
フラストレーションはたまる一方、ここでどのように考えるかで、仕事へのモチベーションは180度変わってくる。もしあなたが生真面目な完璧主義者なら営業の目標値に達するまでは一つも満足できない事だろう。「努力しているのに成果が出ないのは、自分に能力がないからだ」と落ち込み、自分を追い詰めてしまう。そしてさらに頑張ってしまい過労で倒れるまで働くことになるのだ~中略~かくして頑張り過ぎがモチベーションの低下を招くという皮肉な結果になるのである、だから、実質的な成果がなくても日々の中に、小さな成功を見出すようにすればいい。並木道を歩いていたらいい気分になったとか、移動の電車がすいていたので、しばし居眠りができた。・営業先で取り次いでくれた人の感じが良かった。こうして大きな成果は上げられなかったがそれなりにいいことはあったと思える事を見つけ出せるようにすればいいのだ。苦しい中にも楽しい事を見つけ出せば、無用にがんばりすぎてしまうことはなくなる。もちろん意欲の減退も防げる。頑張りすぎないためには、80%主義を心掛けてほしいものだ。~中略~
少し失敗したからといって成功が遠のいてしまうわけではない。こうした気持ちを保ち、適度に肩の力を抜きながら理想を目指せば、皮肉な弊害を生む「がんばりすぎ」は防げることだろう・・と本の中でおっしゃっていました。
Posted by みかん at 2011年01月06日 16:33
[公開]
[非公開]
※管理人のみ管理画面から確認することができます。
[公開]
[公開]
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。