シューカツ(就活)について考える <その6>
2010年01月23日
前回(その5)で白井が考えるシューカツ(就活)の定義の
無料で誰にも警戒されず
① 企業間をはじめとする世の中(=社会)の仕組みを理解する期間。
② 自分自身の人間性を理解し社会人として必要な基礎体力をつける期間。
③ 自分自身と社会の輝かしい未来を切り開くための道しるべとなる
Vision(理念)とMission(使命)を考えぬく期間。
のうち「① 企業間をはじめとする世の中(=社会)の仕組みを理解する期間」について、
合同企業説明会会場における「沖縄の学生の多くが陥りがちな5つの特徴(間違い)」
A-午前中から開催の場合でもお昼過ぎや終了間際に来る。
B-友人と一緒に行動したり休憩ゾーンで談笑をしている。
C-人気企業のブースに集中する。
D-自分の知っている企業・業界や好きな企業・業界のブースにしか訪問しない。
E-訪問する企業・業界や出展している企業・業界について予習をしてきていない。
の「B-友人と一緒に行動したり休憩ゾーンで談笑をしている」について説明しましたが、
今回は「C-人気企業のブースに集中する」についてです。
ご承知のように、毎年、様々な企業・団体が、
学生の人気企業ラインキングを調査・発表しています。
ここでは就職・転職情報ナビ/「過去30年の就職人気企業ランキング」を
基礎資料とし、その中から、文系学生の人気企業ベスト10を
1976年・1991年・2006年と15年ごとに抜き出してみることとします。
<1976年/文系学生>
01-伊藤忠商事
02-朝日新聞社
03-三井物産
04-日本放送協会
05―日本航空
06-丸紅
07-東京海上火災
08-三菱商事
09-住友商事
10―松下電器産業
<1991年/文系学生>
01-東京海上火災
02-全日本空輸
03-三井物産
04-日本航空
05-三菱商事
06-東海旅客鉄道
07-ソニー
08-日本電信電話
09-三井不動産
10-日本興業銀行
<2006年/文系学生>
01-全日本空輸
02-サントリー
03-JTB
04-資生堂
05ー三菱東京UFJ
06-トヨタ自動車
07-みずほFG
08-日本航空
09-東京海上日動
10-松下電器産業
ご覧のとおり、時代とともに業種・業界・企業の顔触れが変わってきています。
1950年~1960年代を加えて調査すると、もっと変化が出てくることでしょう。
さて、ここで問題です!
「ところで、人気企業って何でしょう?」
これは、あくまで私・白井旬の持論ですが・・・
様々な業種・業界・企業と触れ合って働いている社会人に
今の知識・経験を持った上で、学生時代に戻ったと仮定して
「入りなおしたい企業は?」と聞けば、おそらく違った結果になると思います。
それはなぜか?
学生のみなさんが持っている情報というのは少ないうえに表面的で、
かつ、自分自身の特長と特徴をつかんでいるとは言い切れないからです。
諸説ありますが、人間は、見たり・聞いたり・触れたりする回数が多いものに
親近感がわきやすく、自然と好きになる傾向が強いという説があります。
その説を今回のケースで判りやすく言うと・・・
テレビ・新聞・雑誌・インターネットで、
よく見かける企業を好きになりやすい。ということです。
ということは、学生の就職先人気ランキング
≒ よく見かける企業ランキングといっても過言ではないでしょう。
では、よく見かける企業って? となるでしょうが、
「企業30年説(導入→成長→成熟→衰退)」 にあてはめてみると
答えは意外に簡単に導きだせ、おおよそ、以下の3つになるはずです。
・急成長中にある企業
→市場も企業も急成長。世間の注目を浴び始め、
新聞・雑誌などへの露出が急激に増える。
・成長期~成熟期に入りつつある企業
→市場も企業もひと段落。急成長中ほどではないが、
CMなどへのコンスタントな露出がある。
・成熟期~衰退期に入りつつあって再構築あるいは復活を目指している企業。
→衰退期からの復活を狙っている。企業は違う業種・業界に新規参入を試みるため、
露出を増やす。あるいは、社員の意思統一・モチベーションを高めるため、
ロゴマークを変えるなどするため注目される。
こうして考えると、学生の人気企業ランキングで上位にある企業は、
ピークに近い状態にあり、近い将来に衰退する可能性を持っている。
ということを学生のみなさんは心にとめておく必要があります。
もちろん!
みなさんが新たな人材として加わることで、
さらなる成長させるということも可能ですし、
そういう意気込みで社会に出ていくことを期待します。
しかしながら、
30年前に、銀行が倒産すると、誰が考えたでしょうか?
15年前に、航空会社が倒産すると、誰が考えたでしょうか?
誰もが予想すらしなかった出来事です。
時の流れが速い現在においては、
どんな業種・業界・企業にも安住の地はありませんし、
一瞬で無くなる可能性もあるのです。
もちろん、その逆で、
日本にも世界にも、そして人気企業の中にも、
30年どころか100年以上も続いている企業はたくさんあります。
学生のみなさんには
簡単に手に入る情報だけに惑わされず、
自分の足で稼いだ情報・経験をもとに、
就活(シューカツ)を行っていただきたいものです。
自分自身と社会の輝かしい未来のために!
<参考HP>
過去30年の就職人気企業ランキング <就職・転職情報ナビ>
企業の人気40年の変化を振り返る <就職ジャーナル>
<シューカツ(就活)について考える その7へ→>
<←シューカツ(就活)について考える その5へ>
無料で誰にも警戒されず
① 企業間をはじめとする世の中(=社会)の仕組みを理解する期間。
② 自分自身の人間性を理解し社会人として必要な基礎体力をつける期間。
③ 自分自身と社会の輝かしい未来を切り開くための道しるべとなる
Vision(理念)とMission(使命)を考えぬく期間。
のうち「① 企業間をはじめとする世の中(=社会)の仕組みを理解する期間」について、
合同企業説明会会場における「沖縄の学生の多くが陥りがちな5つの特徴(間違い)」
A-午前中から開催の場合でもお昼過ぎや終了間際に来る。
B-友人と一緒に行動したり休憩ゾーンで談笑をしている。
C-人気企業のブースに集中する。
D-自分の知っている企業・業界や好きな企業・業界のブースにしか訪問しない。
E-訪問する企業・業界や出展している企業・業界について予習をしてきていない。
の「B-友人と一緒に行動したり休憩ゾーンで談笑をしている」について説明しましたが、
今回は「C-人気企業のブースに集中する」についてです。
ご承知のように、毎年、様々な企業・団体が、
学生の人気企業ラインキングを調査・発表しています。
ここでは就職・転職情報ナビ/「過去30年の就職人気企業ランキング」を
基礎資料とし、その中から、文系学生の人気企業ベスト10を
1976年・1991年・2006年と15年ごとに抜き出してみることとします。
<1976年/文系学生>
01-伊藤忠商事
02-朝日新聞社
03-三井物産
04-日本放送協会
05―日本航空
06-丸紅
07-東京海上火災
08-三菱商事
09-住友商事
10―松下電器産業
<1991年/文系学生>
01-東京海上火災
02-全日本空輸
03-三井物産
04-日本航空
05-三菱商事
06-東海旅客鉄道
07-ソニー
08-日本電信電話
09-三井不動産
10-日本興業銀行
<2006年/文系学生>
01-全日本空輸
02-サントリー
03-JTB
04-資生堂
05ー三菱東京UFJ
06-トヨタ自動車
07-みずほFG
08-日本航空
09-東京海上日動
10-松下電器産業
ご覧のとおり、時代とともに業種・業界・企業の顔触れが変わってきています。
1950年~1960年代を加えて調査すると、もっと変化が出てくることでしょう。
さて、ここで問題です!
「ところで、人気企業って何でしょう?」
これは、あくまで私・白井旬の持論ですが・・・
様々な業種・業界・企業と触れ合って働いている社会人に
今の知識・経験を持った上で、学生時代に戻ったと仮定して
「入りなおしたい企業は?」と聞けば、おそらく違った結果になると思います。
それはなぜか?
学生のみなさんが持っている情報というのは少ないうえに表面的で、
かつ、自分自身の特長と特徴をつかんでいるとは言い切れないからです。
諸説ありますが、人間は、見たり・聞いたり・触れたりする回数が多いものに
親近感がわきやすく、自然と好きになる傾向が強いという説があります。
その説を今回のケースで判りやすく言うと・・・
テレビ・新聞・雑誌・インターネットで、
よく見かける企業を好きになりやすい。ということです。
ということは、学生の就職先人気ランキング
≒ よく見かける企業ランキングといっても過言ではないでしょう。
では、よく見かける企業って? となるでしょうが、
「企業30年説(導入→成長→成熟→衰退)」 にあてはめてみると
答えは意外に簡単に導きだせ、おおよそ、以下の3つになるはずです。
・急成長中にある企業
→市場も企業も急成長。世間の注目を浴び始め、
新聞・雑誌などへの露出が急激に増える。
・成長期~成熟期に入りつつある企業
→市場も企業もひと段落。急成長中ほどではないが、
CMなどへのコンスタントな露出がある。
・成熟期~衰退期に入りつつあって再構築あるいは復活を目指している企業。
→衰退期からの復活を狙っている。企業は違う業種・業界に新規参入を試みるため、
露出を増やす。あるいは、社員の意思統一・モチベーションを高めるため、
ロゴマークを変えるなどするため注目される。
こうして考えると、学生の人気企業ランキングで上位にある企業は、
ピークに近い状態にあり、近い将来に衰退する可能性を持っている。
ということを学生のみなさんは心にとめておく必要があります。
もちろん!
みなさんが新たな人材として加わることで、
さらなる成長させるということも可能ですし、
そういう意気込みで社会に出ていくことを期待します。
しかしながら、
30年前に、銀行が倒産すると、誰が考えたでしょうか?
15年前に、航空会社が倒産すると、誰が考えたでしょうか?
誰もが予想すらしなかった出来事です。
時の流れが速い現在においては、
どんな業種・業界・企業にも安住の地はありませんし、
一瞬で無くなる可能性もあるのです。
もちろん、その逆で、
日本にも世界にも、そして人気企業の中にも、
30年どころか100年以上も続いている企業はたくさんあります。
学生のみなさんには
簡単に手に入る情報だけに惑わされず、
自分の足で稼いだ情報・経験をもとに、
就活(シューカツ)を行っていただきたいものです。
自分自身と社会の輝かしい未来のために!
<参考HP>
過去30年の就職人気企業ランキング <就職・転職情報ナビ>
企業の人気40年の変化を振り返る <就職ジャーナル>
<シューカツ(就活)について考える その7へ→>
<←シューカツ(就活)について考える その5へ>
Posted by 白井 旬 at 2010年01月23日 17:55Comments(0)
│シューカツ(就活)について考える